話せる・聞ける英語の勉強法1

www.chikawatanabe.comで、2004年4月11日に掲載したblogの転載です。

高校になってから、初めて本気で英語を勉強し始めた私にとって、英語習得は執念の賜物。その過程で、いかに一般的な英語教育が間違っているか痛感し、「こうしたら上達する」という方法も会得した。この、「必勝英語勉強法」については、聞かれたらいつもエッセンスだけは答えているのだが、どうも「エッセンス」だけでは途方にくれてしまう人が多いみたいで「実際にやってみました」という人に会ったことがない。残念ながら。というわけで、今日は
ホンモノのリスニング教材付き、「実際に使える英語を学ぶ方法」
です。

1.背景
2.方法
3.教材

の順で進みます。

1.背景

(1)まず最大の鉄則は「読む」「聞く」

「読んだことがないものは書けない。聞いたことがないことは話せない」。
日本の中学レベルの英語が大体マスターできたら、後は「読む」と「聞く」に注力すべし。感覚的にいうと、必要な時間は
「読む」=「書く」の10倍
「聞く」=「話す」の10倍
(もしかしたら100倍といってもよいかも)

はっきりいって「英会話のレッスン」とか「英作文」は殆ど無駄。英語は数学のようにクリエイティブに解を導く学問ではない。聞いたことのある言葉・文章、読んだ言葉・文章から、必要なものを引っ張り出してきて、適当に組み合わせて「話す」「書く」のだ。たくさんの言葉・言い回しを知らないとだめ。さもなければ、
Garbage in garbage out(入ってくるものがゴミなら出ていくものもゴミ)
だ。というわけで、聞く・読む方がずっと重要。

特に日本人では読み書きは何とかなっても、究極的に「話す」「聞く」ができないことが多いので、以降「話す」「聞く」に特化して勉強法を説明する。

(2)「聞く」能力向上を第一の目標に据える

(1)の繰り返しにもなるが、とにかく「リスニング能力向上」が一番大切。聞き取れなかったら会話が成立しないからだ。流暢に話せるとか、発音が上手、というより、聞き取れる方がずっと重要。よく海外旅行用の会話集で
「トイレはどこですか?」
などの質問文が載っているが、一体編者は何を思ってこういう文章を入れるのかとても疑問。
「あ、その廊下の先を右に曲がって、3本目の廊下を左に入って・・・・」
とか、知らない国の言葉で言われでもお手上げではないか。それより
「私はトイレに行きたい」
「私をトイレに連れて行ってください」
と言った方が有効。

しかし、海外旅行だったらこのような「断定文」「命令文」で乗り切ることもできようが、実際アメリカで働くとなったら、
「私のプログラムを書け」
とは言えません。というわけで、聞く能力がまず必要。

(2)会話英語は「勉強」より「スポーツ」または「楽器演奏」に近い

よく言われることだが、普通の会話のスピードについていくには、英単語を聞いたら、日本語を介さずに意味がわからないとダメ。これは、反射神経みたいなもの。Appleと聞いて、ぱっとりんごを思い浮かべるのは、テニスでボールが飛んできたらラケットを引く、みたいな感じなのだ。

また、口の動かし方も日本語と違う。口・のどの筋肉を鍛えないと、「口が回る」ようにならない。野球少年がキャッチボールをするように、なるべく頻繁に練習する。(できれば1日5分でいいから毎日)

まだいろいろあるが、はしょって「方法」へ。

2.方法

(1)ヒアリング上達方法

会話英語スポーツ論に則り、リスニング力強化トレーニングを筋肉トレーニングと比較する。筋トレを行う際には、どの筋肉を鍛えるのか意識して行うことが肝要だが、リスニングも一緒で、「どの単語・どの音を聞き取っているのか」を意識して聞くことがとても大事。(逆に、意識してリスニングの練習をしないと、中々上達しない。大人になってからアメリカに住み始めると、何年たってもリスニング力が殆ど向上しない人がいる。これなどよい例。よほど耳がいい人でない限り、英語に浸って生活するくらいでは、思うように聞けるようにならない。)

では、どうやって「意識して単語を聞き取る」のか。一番よいのは、

a. 映画・テレビ・ラジオなどを5分程度、録音・録画する(もしくはDVDなど入手)
b. その中で話されていることを全部が文字にしてあるスクリプトを入手(映画だったら、DVDで英語字幕、アメリカのテレビだったらclosed captionなど)
c. スクリプトを見ながら、その全ての単語が聞き取れるようになるまで何度も聞く

「キャプションを見ながら聞いてはいけません」などという教えもあるようだが、私自身の経験では「聞き取れないものはいつまでたっても聞き取れない」ことが多い。よって、迅速な上達にはスクリプトを見ながらの方がよい。ただし、字幕なしで聞き取れるようになるまで執拗に何度も聞く。

これを一週間で一教材(つまり5分のものを一つ)こなしていく。2-3ヶ月で見違えるような成果があると思います。

なお、長いものを漫然と聞くより、短くてもいいから1週間で完璧に聞き取れるようになる長さにすること。また、1週間で聞き取れるようになる限界の難しさ、に教材を設定。最初は簡単で、だんだん難しいものに挑戦する。難易度的には

a.NHKの英語レッスン的「外国人向け英語教材」
b.CNNのニュースキャスターの話す英語など「はっきり明瞭英語」
c. ドラマなどの日常会話
d.視聴者参加型のトークショーなど、大勢が勝手にまくし立てるもの(はっきりいって難しいです)

など。なお、できるだけ「こんな風に話したい」という口調の人、「こういう会話ができるようになりたい」という内容のものを選ぶこと。時々日本人でとてつもない口語英語でビジネスをこなしている人がいます。感じで言うと
「えっとさー、俺、こんな製品持ってるんだけどさぁ」
みたいな。これを避けるためには、きちんとした口調の人の英語を学びましょう。(上記a, bだったらまず間違いないですが)

(2)話す能力上達方法

これは、(1)のリスニング練習と組み合わせてできる。方法は、(1)で大体聞き取れるようになったら、耳で聞きながら、聞いたそのままを、同じ速度で口にする。スクリプトを見ながらでOK。抑揚など、なるべくまねする。

できれば何度か練習した後は、スクリプトなしで聞き取りながら話す。できればほぼ暗記するくらいまで何度も。カラオケのトレーニングと同じようなもの。(ほぼ暗記するくらいまで覚えてない歌って歌えないですよね?)上達してきたら、ぶっつけ本番で、初めて聞くものをそのまま口にする。

(ちなみにこれは、同時通訳の人もするトレーニングだそう。私自身練習した成果としては、「聞く」と「話す」の脳が直結するような感覚がします。「口が上手く回るようにする筋肉トレーニング」と、「耳で聞いた英語と、口で話す英語を、日本語を介さずに直結させる訓練」の二つが同時にできるのではないかと。)

3.教材

ということで、上記2の練習を実地に行うための教材です。

NPRというラジオで今年3月31日に流された、「エンジニアの仕事の海外流出」に関するニュースがインターネットで聞けます。それを聞きながら、下記のスクリプトの穴埋めをしてみてください。抜いてある言葉は
1)特に強調されていて、
2)誰でも知っている簡単なもの
ばかり。しかも、ニュースの出だしの最初の1分半だけですのでガンバロウ。答えと解説は今週末に出します。

Startups Designed with Overseas Labor in Mind
リンク先ページのMorning Edition audioをクリックするとニュースがスタート。(ちなみに、1分半の後も、VCのMohr DavidowやPEのSilver Lake Partnersのインタビューもあって面白い内容なので興味があったら聞いてみてください)

*******さぁ、スタート********

Much of the ____ about _________ has focused on established companies sending ____ overseas, but _____ days, at the urging of ________, many ____-__ businesses are opening ______ abroad from ___  ___. NPR’s Laura Sydell reports.

(LAURA SYDELL)It’s 8 PM and Raj Sundar is coming ____ to work. He spent a full ___ in the office and went home for ______, but he often returns at _____ because that’s when his colleagues in ____ are starting their ___.
(電話の音)

(RAJ SUNDARが電話で話す声) : Hey, Rajeesh, how are you?

(RAJEESH): I’m being good.

(SUNDAR): You know, I just wanted to talk to you about (商品名).

(SYDELL): Sundars is the chief ________ for Pronto Networks, a start-up in Pleasantville, California, in _______  _____. The _______ helps ________ service providers manage wireless hot spot. Sundar oversees the company’s India-based ________  ___________.

(SUNDAR): I basically dish out the work and keep track of it and sort out any issue, arrange those questions if there are ______. There are long nights. Like I go to bed around 2 or 3 _________.
SYDELL: Although the _____ can be rough, these ____ it’s worth the _______ on _____ costs gained from hiring _________, says Jasbir Singh, the CEO of Pronto Networks. Singh says when he founded his _______ in early 2001, the ________ bubble had popped, and investors ______ weren’t willing to put up as much _____.

(JASBIR SINGH): So you got to do same amount of work or better work with lesser amount of money. How do you do that?

(SYDELL): For Singh, who was born in _____, the _______ was simple.

難しい?簡単すぎる?短すぎる?長すぎる?
どうでしょう???コメント等で反響があればまたやりますので、「へー」と思ったら「へー」だけでもいいのでコメントしてください:-) では!

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