話せる・聞ける英語の勉強法2

www.chikawatanabe.comで、2004年4月18日に掲載したblogの転載です。

話せる・聞ける英語の勉強法には、コメント・トラックバックありがとうございました。皆さん関心が高いようなので、「英語学習法」その2です。しばらくの間毎週末英語勉強エントリーを続けます。

なお、今回はパワーアップして2段階ステップアップ教材付き

1英語学習のゴール設定
2ヒアリング勉強方法
3教材

と進みます。

1英語学習のゴール設定

先週のエントリーを読んで
「大体あんたの英語力はどうなんだ」
という疑問を持った方もいるのではないかと思います。お答えしましょう。「まぁまぁ」です。

「まぁまぁ」とはどの程度かというと
– 日常会話・ビジネス会話とも困らないし、「喧々諤々の議論」も「大笑いのジョーク会話」もできる
– 読書(小説からビジネス書まで)も困らない、、、っていうか楽しい
– 困らないが、知らない単語には毎日出くわす
– しかしその単語の意味をわからないままでも、会話が通じなくなる・読んでいるものの意味がわからないほどではないので、辞書を引かずとも切り抜けられる

感覚的には、「仕事を含めて日常生活を送る上で、私の英語力はネイティブアメリカンの80%」という雰囲気。しかし、ポイントはこの「仕事を含めて日常生活を送る上で」という条件のところ。ちょっと違う世界の話題に突入すると一気に知らない単語・言い回しが怒涛のように登場する。

一度、アメリカ人の家に遊びに行ったとき、冷蔵庫に単語を書いたマグネットがバラバラと100個ぐらい付いていた。適当に組み合わせて文章を作る遊びのためのものだが、彼の持っていたのは「特に難しい言葉ばかり」というバージョン。見て呆然とした。知っている単語が2つか3つしかない。
「ひえー、全くわからん」
というと、持ち主君は
「あー、こんなのアメリカ人だって知らないよ」
と。しかし、実際辞書を引いて日本語を見てみると、どの言葉も知っている。
再度呆然とした。
「人間、母国語ではなんと多くの言葉を知っているのか!」
と。

皆さんの中にも、英語を母国語とする人から、ある単語や言い回しについて
「そんなのネイティブスピーカーだって知らない人が多いから、わからなくてもいいよ」
みたいなことを言われたことのある人も多いのではないか。その手の言葉は、本当に知らなくても何とかなるのだが、でもやっぱりネイティブスピーカーは知ってるのだよ。完璧に言語を操るために知らなければならない語彙というのは膨大なのだ。

私の英語力に戻って言うと、「日常生活を送る上では」ネイティブの80%だが、実はこれは
「相手は氷山、私はドライアイス」
という比較なのだ。つまり、ネイティブの英語力は、見た目には25%ほどしか大きくないが、実は彼らは、普段利用しない「水面下」に、見えているものの何倍、何十倍もの知識がある。一方私の方は、普段と違う事態が生じると(猫の手術に獣医に出向く、とか・・・・)「水面下が何も無い」表面に浮かんでいるだけのドライアイスであることが判明するのだ。

私は英語習得にかけて相当努力をしたし成果も出ているほうだと思う。それでもこんなもんだ。

以上前置き。長い。言いたいことは
「英語を習得するゴールを定めるべし」ということ。

具体的には
A. どんな分野で英語が話せるようになりたいのかを特定する
B. 「XXまでにYYができるようになりたい」という期限ゴールを定める
の二つ

A.分野設定

大人になってから「押しなべて全方面で英語でスラスラ会話ができるようになる」のに必要な語彙力を身につけるのはヒジョーに難しい。そうではなくて、自分が話したい分野に焦点を定めて語彙力・表現力をつける。

「ソフトウェアのライセンス交渉ができる」とか
「ベンチャーキャピタリストにビジネスプランをプレゼンできる」とか、もっと広く
「ITについて知的なビジネス会話ができる」とか、
なんでもいいが、自分にとって興味のある分野と、そこで何がしたいかを設定する。そして、その分野を集中的に攻める。その分野の読み物だけ読んで、その中の単語をバリバリと覚える、とか。

B.期限設定

曖昧な目的のためにダラダラ勉強するのは、本当に難しい。(っていうか、私にはできません。)「来年の海外旅行まで」でも「次回の出張」でも「XXコンファレンス出席」でもなんでもいいから時間的ゴールを設けると、成果が上がりやすい。(私の場合、「大学院留学に出発するまでに」というのが気合が入った)

以前日本の知り合いで、割合有名な、フレンチレストラン食べ歩き同好会みたいなものをやっている人がいた。彼は日本で食べ歩きに励むのに加え、年に1回必ずフランスに行き、めぼしいレストランを食べ歩いていた。そして「フランスのいいレストランで、ソムリエやウエイターと上手に話しておいしいものを食べる」ということをゴールにフランス語を勉強していた。これなどすばらしいゴール設定例ですね。

2.ヒアリング勉強方法

A. 少なくとも1-2分の長さの文章をまとめて聞く

ヒアリング向上には二つのレベルがある。

(レベル1) 個別の音の聞き取り

さらにこれが細分化して
 a) 個別の音(R,TH,A,O,などなど)を聞き取る
 b)単語の切れ目を聞き取る
となる。特にアメリカ英語はbが難しい。

(レベル2) 英語のまま、まとまりで意味を理解する

Aができるようになって殆ど聞き取れても、音だけサーっト頭に入ってきて、そのままサーっと抜けて終わり、となってしまいがち。そこで、英語を聞きながら意味も受け取る「反射神経」を養う。また、ちょっと聞き取れない言葉があっても、そこでストップせずに、とにかく流れに乗って意味を受け取り、全体で理解する力を養う。

Aのためだけだったら1センテンスずつ聞き取る方式でも良いのだが、Bができるようになるには、ある程度のまとまり(最低でも1-2分)の文章をザーッと続けて聞く訓練が必要。途中聞き取れない言葉があっても、そこで
「アヤヤヤ」
とか立ち止まらずに、そこはさっさと忘れて、その先を聞き取っていくこと。

B. 常に「限界的難しさ」に挑戦する

英語スポーツ説に則って、「常に限界的難しさに挑戦することが上達の秘訣」。テニスだったら、ビシビシと厳しいところに打ち込んでくる上手な人と練習すると飛躍的に上手くなる。スキーは、どんどん厳しい斜面に挑戦すると上手になる。逆に、既にできることを、ポワーンと練習し続けると、どんなに時間をかけても対して上達しない。(私のゴルフがそうです・・・とほほ)

ちょっと練習して、同じレベルの教材だと「わーい、簡単に聞けるようになった」という時がくると思うのだが、そこで止まってしまうとそれ以上どんなに聞いても上手くなりません。一回目に聞いたときは
「え、なんだかわからない」
というくらい早口だったり、難しい単語が羅列していたり、音が反響していて聞きにくいようなものに、どんどんステップアップしていくのがポイント。

3. 教材
前回と同じくNPR、National Public Radioです。先週はThe Search Engine Warsと称して、Googleを中心としてインターネット検索の世界で何が起こっているか5日間にわたって特集がありました。検索とはどういう仕組みか、とか一体どうやって儲けているのかなど「Searchの基本」を、Googleファウンダーへのインタビューなども含め丁寧にまとめてあります。なお、上記リンク先ページには「Google Culture」という写真ギャラリーがあり、社内の風景の写真が掲載されています。

この特集の最終回Search Engine Wars: The Next Frontierは、これから検索がどういう方向に向かうのかについて。Googleが4月1日に発表したGmailというメールサービスも踏まえ
「個人のメールや検索をフォローして、それぞれのニーズに適した検索結果を提供するパーソナライゼーションへと将来は向かっている。ただし、プライバシーは問題だが」
という内容のもの。その出だしの1分半。

で、聞き取りが簡単な単語をブランクにした簡単穴埋めと、むずかしめの穴埋めを用意しました。難しい方は
a) 前置詞など短くて殆ど息継ぎのようにしか聞こえないこともある言葉や、
b) 二つ以上の単語がつながって発音されていて、単語の切れ目が聞き取りづらい言葉
などがブランクになっています。

なぜ穴埋めかというと
a) ブランクになっているところで 聞き取るために集中する訓練
b) 全体を聞き流すとわかったようなつもりになっても、ブランクになっていると実は聞き取れていないことがわかることもあるので、そこを自覚する
ということ。前回言ったように、漫然と聞き流していてもヒアリング能力は殆ど向上しないので、「どの言葉のどの音を聞き取るか」に全身の神経を集中して聞くのが大切。「穴埋め」は、「耳をよくして個別の音の聞き取りを向上する」という点で、普通にスクリプト全体を見ながら練習するよりずっと効果があります。

教材利用にあたり、推奨する方法は下記の通り。

まずヒアリングレベル1、「音の聞き取り向上」

-1.できれば、このエントリーをプリントアウトして、簡単穴埋めと、難しい穴埋めの境目をはさみで切っておく
0.穴埋め用紙はまだ見ない
1.NPRページのMorning Edition audioというところをクリックしてリスニング開始。ここで初めて用紙を見て、わかるところを埋める
2.わからない言葉があれば最低5回は繰り返して聞く
3.終わったら、見直したり辞書を引いたりせずに、「難しい穴埋め」に即座に移行
4.同じように穴埋め。わからないところがあったら、最低5回は聞く

(ここまでのところは、意味がわからなかったらそのままでよいので、ひたすら音の聞き取りに専念してください。)

ここで、ヒアリングレベル2、「英語のまままとまりで意味を理解する」です。

5.「簡単穴埋め」と「難しい穴埋め」を両方あわせると、答えがわかります。ここで必要なら辞書を引いて何が書いてあるか完璧に理解。(わからないところがあったらコメントで聞いてください)
6.ストリーミングを聞きながら、聞いたとおりに口から話す。なるべく大きな声で。穴埋めし終えた紙を見ながらでOK.
7.できれば、紙を見ないで、聞いたままを口から話す。

以上。ということで、できれば初日は1時間くらいはかけて1-6(できれば7)まで全部こなし、二日目以降は、6か7を繰り返す。6がスラスラつかえずにできれば目標達成です。(もちろん、1-4は楽勝だから抜かすとか、とりあえず1と2だけとか、お好きなようにご利用下さい)

簡単穴埋め
This is Morning Edition from NPR News. I’m Bob Edwards.

Web _______ make hundreds of millions of Internet searches _____ ___, but the dirty little ______ of the search engine ________ is that too many ______ don’t get the _______ they’re looking for. _________ such as Google and Yahoo! are trying to make ________ better, but _________ may be surprised at the _____ they will have to ___ for it. In the final part of his ______ on search engines, NPR’s Rick Karr reports that a better ______ may begin at home.

Next time you’re on the ________, try a little test. Go to Yahoo! Search or to Google and type in ____-______ Pentagon ________. The ________ of the Web pages that turn up in the ___ ___ results _________conspiracy theories that a commercial _____ did not hit the Pentagon. Those _____ turn up because they’re the most _______ ones that contain the ______, not because they ___________ contain the most trustworthy ___________. Matthew Hindman is a fellow at Harvard’s Kennedy School of Government. He’s coined a ____ for this phenomenon.

Googlearchy, which is the ____ of the most heavily linked where sites that have an awful lot of _____ _____ on the Web pointing to them tend to ________ any sort of search.

Hindman says search engines are just ________. They figure out which ___ _____ are pointing to which _____ ___ _____. So they reinforce a fundamental truth of the Internet, that a ____ _______ of all Web pages get the ____ ________ of all _______. In a _____, he says, the fault’s not in the ______, but in ourselves.

The ________ of the Web are in a sense democratic failings. __ is just a popularity contest, and simply _______ content is _______ doesn’t ______ mean that it’s ____.

In light of that, professional ___________, especially librarians, say ___ ____ people use just ___ ______ ______ and settle for whatever results it _______. Peter Cupery is a reference librarian at the University of Wisconsin.

If you have one ____, all you have, for instance, is a ______, everything starts looking like a ____. Google is a great ____, but it’s definitely not a good tool for certain kinds of ________.

難しい穴埋め

This is Morning Edition from NPR News. I’m Bob Edwards.

Web surfers make hundreds __ millions __ Internet searches every day, ___ ___ dirty little secret __ ___ search engine industry __ ____ too many people don’t get the answers they’re looking ___. Companies ____ __ Google and Yahoo! are trying to make searches better, but consumers may be surprised at ___ price they ___ ____ __ pay ___ __. In the final part __ his series on search engines, NPR’s Rick Karr reports that _ better search may begin at home.

Next time you’re on the Internet, try _ ______ test. Go to Yahoo! Search __ __ Google and type in 9-11 Pentagon evidence. The majority __ the Web pages that ____ __ __ ___ top 10 results highlight conspiracy theories ____ _ commercial plane did not hit the Pentagon. Those pages ____ __ because they’re the most popular ones that contain ___ phrase, not because they necessarily contain ___ most trustworthy information. Matthew Hindman is a fellow at Harvard’s Kennedy School of Government. He’s ______ _ name ___ this phenomenon.

Googlearchy, which is the rule __ ___ most heavily linked where sites ____ ____ __ awful lot of other sites on the Web pointing __ ____ tend to dominate any ____ __ search.

Hindman says search engines ___ just machines. They ______ ___ which Web pages are pointing __ which other Web pages. So they reinforce a fundamental truth __ ___ Internet, that a tiny portion __ ___ Web pages get the vast majority __ ___ traffic. In a sense, he says, ___ fault’s  ___ __ the search, but __ ourselves.

The failings __ ___ Web are __ _ sense democratic failings. It is just a popularity contest, and simply because content is popular ______ ______ mean that it’s good.

In light __ ____, professional researchers, especially librarians, say too many people use just one search engine ___ settle ___ whatever results it returns. Peter Cupery is a reference librarian __ the University __ Wisconsin.

If you have one tool, all you have, ___ ________, is a hammer, everything starts looking like _ nail. Google __ _ great tool, ___ __’_ definitely not a good tool for certain _____ __ research.

<前回の回答>

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ちなみに、前回エントリーにコメント頂いた座長殿のOGCなんちゃってブログ。OGCとは「オヤジギャグカルタ選考委員会」なんだそうですが、サイトに掲載されているオヤジギャグの中で私の一番のお気に入りは
「人事に頼んで天丼を待つ」
なんか、現実に昔そういうことあったような、って感じで笑ってしまいました。個人的には親子丼の方が好きでしたが。

ではまた英語については来週。

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