英語の小技

[www.chikawatanabe.comで、2004年5月23日に掲載したblogの転載です。]

カリフォルニアは農業が盛んなので、夏は野菜や果物が豊富に出回ります。昨日は、CostCoという倉庫みたいな店で、イチゴ2キロ(正確に言うと1.8キロ)、ブルーベリー1キロ買いました。さらに今日友達が、チェリーとスモモと杏とスイカとイチゴを持ってきてくれました。

ブルーベリーは、昨日一気に500グラム食べてしまいました。さすがに食べ出がありました。そういえば、高校生の頃、テレビを見ながらブルーベリーを一粒ずつ摘んで食べていて、CMになったので手元のブルーベリーをふと見たら、付け根のところから芋虫が。インドの蛇使いのツボから出てくる蛇よろしく、にょろにょろと極小のが出てきました。祖母に涙ながらに報告すると
「だから、桃と葡萄は暗いところで食べろっていうんだよ」
・・・どちらも甘いので虫がわく、見ない方が幸せ、ということらしいです。ブルーベリーは葡萄じゃないけど、まぁ真理はついているかも。私はかなり目が良かったので(2.0を凌駕していた)、レストラン等では様々な虫が出てくるのを何度も見ましたが、知らない方が幸せですね。某大学の学食のコロッケにゴキブリが張り付いていたこともありました。

もとい、聞く・話す英語の話は終わりとしまして、今後は英語に関連するあれこれ話を週末にアップします。

今日は、2001年にNHKのビジネス英会話の教材に書いた「英語のコワザ」というエッセーを転記します。「注」と書いてあるのは、現時点での追加です。英語はきちんと聞き取れて、きちんと話せるに越したことはないのですが、そうなるまでをどうやって生き延びるか、という「ワザ」編です。では。

英語ビジネス会話のコ・ワザ

私は元々純国産人間である。海外生活の経験は、高校1年の時に1年間オーストラリアにホームステイをしたのと、カリフォルニアでのビジネススクールの2年間、そして昨年引っ越してこのかた、ということで計4年(注:2001年当時です)だ。ビジネススクールに来る前は、1年のホームステイの経験だけの、「当たって砕けろ商社マン」であった。ご存知の方も多いと思うが、高校生は言語を自然に習得するには遅すぎる。大体10歳で脳の限界がくるようで、それ以降外国語を習得するには、血と汗と涙あるのみだ。

ちなみに、商社マンといって誰でも英語ができるわけではない。当時の尊敬する先輩の一人は、「英語の電話がきたら、無言で切ってトイレに駆け込む」と高らかに宣言していた。トイレに行っている間にもう一回かかってきた電話を、他の誰かに取らせるというわけだ。彼の場合は国内商売だったのでこれでも通用したが、海外のソフトウェアを日本に持ち込む、という仕事をしていた私の場合そうもいかない。結果として、温度の高低差のある汗をかく機会に恵まれたのだが、その過程を通じて習得した「英語でビジネスをする小手先の技」を開示したい。もちろん、一番の王道はNHKの語学講座などで本格的に英語力を磨くことだが(注:NHKへのお世辞です:-P)、頭が柔軟だった学生時代に10年近く英語を勉強してもできなかったものが、今更一朝一夕にできるようになるはずもない。ここは「小手先の技(略称、コ・ワザ)」を準備し、何とか乗り切っていくのだ。無理やりにでもコ・ワザで対応しているうちに、段々本当の力もついてくるものである。

コ・ワザ1 Yes・ Noを使わない

あたりまえながら、YesというかNoというかで180度内容が変わる。よって、完璧に相手の質問が理解できたという自信がない限り、決してYes・Noを使ってはいけない。厄介なことに、日本語と答えのYes・Noが逆になる否定疑問文などというヤカラもいる。相槌代わりに「Yes」と言ってしまう癖のある人は、何が何でも矯正するのが身のため。

では、どうするか。相手の言うことの繰り返しでよいので、完全なセンテンスで答えるのである。例えば、
Didn’t you like our product?
と聞かれたら、
I liked your product.か
I didn’t like your product.と答えるべし。

これは、相手の言うことがよくわからなかった際にも有効である。わからないことをいちいち全て聞き返していたら、いくら時間があってもたりない。また、アホかと思われる恐れもある。そこで、3~4割わかったら、イチかバチかで答えてしまうのである。その際、Yes・Noは危険極まりないが、フルセンテンスで答えると、間違えていれば相手が気づくので問題ない。大体日本語の会話だって、実は50%も聞き取れていないという研究結果がある。聞き取れても、内容が理解できないことだって多い。質問したことと関係ない答えが返ってきた、という経験は誰にでもあるはずだ。英語でも一緒。とにかく、自分の言いたいことを押し切ればよいのである。

練習として、英語圏のコーヒー屋(注:スターバックスとか)で「フルセンテンス回答」をトライしてみるのもよい。カフェラテなど頼むと、「もごもごもご」といろいろなことを聞かれる。「サイズは」「ショットはシングルかダブルか」「ミルクは普通のか、スキムミルクか、ノンファットか?」「ここで飲むのか、持ち帰りか」のどれかを聞いているので、一言も聞き取れなくても「私は、シングルショットで、普通の牛乳のカフェラテを、一番小さな持ち帰り用のカップで欲しいのだ」などと宣言する。何度でも同じことを繰り返す。これでOK。同じ調子で、ビジネス会話も進めよう。自分の思ったことを、完全なセンテンスで話すことで、誤解が防げるのである。

コ・ワザ2 自己紹介の口上を用意する

昔の侍は、合戦にあたり「やぁやぁ、自分はかくかくしかじか・・・」と自己紹介をしたわけだが、そこで言うことはモチロン予め考えられ、練習されていたはず。同じことをするわけである。それも、Hello, my name is…みたいな、杓子行儀なのではなくて、もうちょっと気の効いたのを準備したいところ。自分が何をしにきたか、何をその日のミーティングの目標としているのか、をきっちり説明することが重要。さらには、自分の会社がどう優れているのか、相手の会社にとってそれにどういうメリットがあるのか、をはっきり言うべし。

とかく、日本人が自社の紹介をする際には「社名、社員数、資本金、オフィス所在地、事業内容・・・」と流れてしまいがち。しかし、こういうことはインターネットを調べれば大体わかる。で、ほとんどの場合、アメリカの会社はミーティングの前に、相手に関したこの手の基礎情報を調べてある。だから、本番は「なぜあなたは私とビジネスをしなければならないか」というセールスピッチを提供せなならんのである。特に、シリコンバレーのハイテク企業は、日本の会社が物見遊山、おっと、もとい、ミッションで大勢来て辟易気味ですらある。こうした連中を納得させるには、一念発起してぴかぴかの口上を作って、リハーサルを入念にするくらいのことはしておきましょう。

コ・ワザ3 世間話のネタを準備する

ビジネス会話と日常会話で、実はずーっと難しいのが日常会話。口語が多いのが一因。米国の場合、口語には簡単な動詞と前置詞の組み合わせが多い。例えば「待ちぼうけをくわせる」は「Stand someone up」。こういう簡単で短い言葉を聞き取るのは実はとても難しい。しかも、テーマもふらふらしてとりとめがなく、追いかけていくのは結構大変。よって心もとない英語力で会食やらパーティーやらを乗り切るには、周到な準備が必要となる。

まずは、自分の得意技の会話内容を決める。あんまり難しい話じゃなく、しかも他の人はあまり知らない話がよろしい。とくると、趣味が一番楽。鉄道模型でも、昆虫採集でもなんでもいいから、自分が決めた分野に関して、語彙を増やして、説明口上を用意しよう。で、What is your hobby?と相手に聞くと、何か答えた後に普通はWhat is yours?などと聞き返してくるので、そこから、ちょっと面白い話をして場を盛り上げるわけである。

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1番目と2番目のコ・ワザは、実はより本質的な問題があるときには使えない。すなわち、
1)自分が何を言いたいか(日本語ですら)わからず、
2)相手とどういうビジネスをしたいか明確な意志がない、
というのがそれ。

これ、英語以前の問題ですが。

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先週の答えです・・・
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なお、繰り返しになりますが、私が練習して最も効果があったし、回りで試したことのある人もみな効果があると口をそろえるのがshadowing。英語を聞きながら同じペースで聞いたまま話す(でも1秒ぐらいは遅れます・・・・聞いたことを一旦脳を通して口にするわけですから)。できれば暗唱できるくらいまで繰り返す。前置詞、冠詞の隅々まできっちり。がんばって下さいませ。(聞き飽きたよ、という方ごめんなさい。トラックバック頂いた人のエントリーなどを読んでいると、どうもよく伝わってないみたいなので・・・)

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