Listen-IT母音聞き取りに登場しない母音

Listen-ITでは、英語の母音のうち、登場頻度がそれなりに多いものはほぼすべてカバーしています。

ですが、それなりに頻度が高そうなのに出てこない母音が3つあります。[ɒ][ɑ][ə]です。入れるのを忘れたからない・・・のではなく、色々深く考えて外しました。

  • lotの母音[ɒ]

Listen-ITはアメリカ英語で作られていますが、アメリカでは、lotの母音[ɒ]と、lawの母音[ɔ]の差がなくなる傾向にあります。この2つを同じ発音で言う人は、カリフォルニアではほぼ全て、全国レベルでも約半数に達します。

この2つの母音が統合されることをcot-caught mergerと呼びます。cot(キャンプに持っていくような簡易ベッド)とcaught(catchの過去形)が同じ発音になるからです。日本の普通のカタカタなだとそれぞれ「コット」「コート」になると思うのですが、この2つがアメリカ英語では同音異義語になってしまっている、と。cot-caught mergerが起こっている地域では、例えば下記の単語は同音異義語になります。

odd – awed
stock – stalk
tot – taught – taut
dotter – daughter

  • fatherの母音[ɑ]

「cot-caught merger」同様、アメリカの多くの地域で起こっているのが、fatherの母音とbotherの母音が同じ音で発音されるようになるfather-bother mergerです。っています。

father-bother mergerの結果、bomb(爆弾)とbalm(リップバーム、タイガーバームのバーム)は同じ発音になります。(なんと!)

botherの母音とcotの母音は同じなので、father-bother merger, cot-caught mergerの2つの統合の結果、cotの母音、fatherの母音、caughtの母音の3つは同じ母音になってしまうことに。Listen-ITではこれを「lawの母音」として扱っています。

(本当は、この3つはfatherの母音に統合されていく傾向にあるのですが、しかし、lawの母音の発音記号は[a]と書いてしまうと、辞書に書いてあるものと違ってしまい混乱を招くと思うので、そこはひっそり[ɔ]と買い手あります。)

ただし、father-bother, cot-caughtなどの母音統合は、それぞれについて、米国内でも起こっている地域とそうでない地域があり、起こっている地域でも、特定の単語でだけ統合され、残りは別に発音されることもあるなど、非常に流動的ではあります。

  • schwa[ə]

英語では、強調されない母音のほとんどが、スペルに関わらずschwaと呼ばれる、曖昧な音になります。母音の中では、schwaが最も登場頻度の高いのですが、通常は強調されるところとされないところがある2音節以上の単語でしか出てきません。

ですので、1音節の単語を対象にしているListen-ITの母音レッスンでschwaを扱うのは、ほぼ不可能。また、schwaについては、単体の音としてではなく、強調・非強調のリズムと一緒に理解するのが望ましいので、それをあわせた別立てのレッスン作成を計画しています。

 

 

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