can-can’tの聞き分け・言い分け&声門閉鎖音

前回のcan-can’tでは、「canと言っているつもりなのにcan’tと聞き取られてしまう」というコメントをいくつかTwitterで頂きました。「canを強調すると、余計can’tと思われる」というコメントもありました。can’tを強調したければcannotと言えばいいわけですが、canを強調したらcan’tと聞かれるのは困ったことです。

そこで、もう一回canとcan’tの説明です。まずはcanーcan’tをいろいろ聞いてみましょう。

canの聞こえ方

The Family Manより、Nicolas Cageのセリフ(1:10より)

“I can do this job. I can.”

これは、それまでになぜ自分がその仕事ができるかを延々説明した後に、”I can do this job.”をかなり強調して言っているシーン。日本語だと、「この仕事できるんです」というのを強調するときは「できる」が強調されるので、I can do this jobでも、”can”を強調したくなります。しかし、そうではなく、”do”が強調されているのがわかると思います。このように、”I can~”は、それをどんなに強調するコンテクストでも”Ikin”という一単語のように常に発音され、かわりにその後の動詞が強調されるのが普通です。

(参考:英語の強調は「長い・クリア・高音程」

続いての”I can.”は「キャンと聞こえるぞ。キャンと聞こえたらcan’tじゃなかったのか」と思うかもしれませんが、これはかなり例外。このように、後に動詞が来ないで、canで文章が終わるときはアイキャンという発音になります。では、こういう時にどうやってI can’tと聞き分けるのかというと、最後に声門閉鎖があるかどうか、ということになります。

「音が無い音が最後に来てもわからん」と思うかもしれませんが、声門閉鎖に非常に近い日本語の「っ」で考えてみてください。

「だめ」

「だめっ」

は違いますよね?この、「だめっ」のようになるのが「can’t」、ならないのが「can」です。Nicholas Cageの”I can.”は最後が「っ」のように詰まっていないのでcanであることがわかります。

(ま、そんな難しい聞き取りをせずとも、コンテクストから考えて、”I can do this job. I can’t.”ではただのナゾナゾなので、ここは明らかにI canなのですが。また、”I can’t.”と言う場合は、tをきちんとTの音で発音することも多いと思います。)

自分で”I can.”と強調した言いたいときは、最後のNの音を強調して「あいきゃんぬ」(最後の「ぬ」は軽く)という感じで、舌を上あごの歯茎の内側に打ち付けるとよろしいかと思います。そうではなく「あいきゃんっ」という日本語的な強調をすると”I can’t.”と聞こえるので要注意。

can’tの聞こえ方

では、can’tと発音されているものを2つほど。まずは2001年宇宙の旅のHALさんです。(1:05より)

“I’m sorry Dave. I’m afraid I can’t do that.”

“I can’t do that.”のところで、canとdoの間に「っ」的な隙間があるのが聞こえると思います。これが声門閉鎖音です。

次はObama大統領。(0:36より)

“You can’t have 100% security.”

こちらも、canとhaveの間に「っ」的な隙間があります。

とはいえ、声門閉鎖音の聞き取りは難しいです。ホンの一瞬です。日本人が「はかた」と「はかった」が自然に聞き分けられるように、ネイティブの人には自然にわかるものなのですが。(ただし、日本人が「はかた」と「はかった」を聞き間違えることがあるように、ネイティブの人も間違えることはもちろんあります。)

can vs. can’t

では、canとcan’tだけが入れ替わった文章の組み合わせです。

Mobile can monetize as well as the web.

Mobile can’t monetize as well as the web.

違い、聞き取れましたか?

 

まとめると

can

  • その前にある主語とくっついてkinのように発音される。I canだったらIkin、you canだったらyoukin。それぞれIkin, youkinが一語のように続けて発音される
  • I can ~のように後に動詞が続く文章で「できる」を強調する場合はIkinのところはそのままで~の動詞が強調される

can’t

  • canと聞こえたら通常can’t
  • その前の主語から独立した別の単語として発音される
  • 次の言葉との間に一瞬「っ」的な隙間(声門閉鎖音)が入る

tの声門閉鎖音が聞こえなくても基本的にはどちらかわかるわけですが、ここはがんばって声門閉鎖音の存在にも耳を傾けてください。今聞き取れなくても、注意して聞いているうちにだんだんと耳に入ってくるようになるものです。声門閉鎖音はかなり頻出するので是非。

 

++++++

文章編のレッスン14がcanとcan’tの聞き分けです

リスニング向上のためのiPhoneアプリ:Listen-IT

Apps Logo

 

コメントする

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。